14 葬儀前
遺族、親族は、早目に礼服に着替え、 おときを済ませておきましょう。
肉を使わず野菜だけの料理を精進料理といい、忌日や命日の時に作ります。遺族、親族が葬儀の前に故人とのお別れとしていただく精進料理が、おときといわれるものです。これは、仏教で説かれている「八正道」の六番目の徳目や、「六波羅蜜」という大乗仏教で説かれている戒めの四番目の「精進」を実行することがもとになっています。精進とは、怠りの心をムチ打ち、悪事を避けて善事を積むという仏道に励むことです。服喪の期間中は身を清めて、物忌みする日本古来の風習と合わさって伝えられているもので、それが精進料理になったようです。早目に礼服に着替えて、おときを済ませるようにしましょう。
留守役などを決めて不用心にならないようにしましょう。
葬儀には大勢の人たちが出入りしますから、受付係には遺族側の責任者をはっきり伝え、また、受付係の顔ぶれを確認し、あいさつをしておきます。火葬場に行っている間に自宅などが不用心にならないよう、留守番していただく係を決めておきましょう。留守係は、遺族、親族が着替えた衣服、荷物をとりまとめて保管しておきます。お世話になる方々にお礼の準備をしておきましょう。
葬儀が始まる前には、まずお導師様と法中様に控え室でごあいさつし、法中様にお礼のお布施をお渡しします。初七日を葬儀のあとにされる場合は、葬儀前にお導師様に初七日のお布施を用意しておきましょう。精進落し(料理・飲物)などの 手配の確認をしておきましょう。
火葬場で、遺族や親族が休憩する間のお茶菓子や、隣組、受付の方々の精進落し、お骨あげを済ませて戻られた方々の精進落しは、前もって準備し、確認しておきましょう。供物などの並べる順序を決めましょう。
親族、仕事関係、友人などから生花、提灯、花輪などの供物を贈られますと、式が始まるまでに葬儀社から式場へ届けられます。基本的には到着した順番に並べますが、場所の広さや贈り主の順列などの問題もありますので、葬儀社の係員に相談されたらいいでしょう。